事業承継
会社の引継方法や引継時期にお悩みの経営者様へ
中小企業の状況
- 後継者の不在
- 売上規模の小さい企業ほど後継者が不在の傾向が高く、特に年商1億円未満の企業の4社に3社は後継者が決まっていません
- 特に中小企業の収益力は、社長が60歳代でピークを迎え、70歳代になると急速に低下する傾向にあると言われています
社長が60歳代で後継者が不在の場合には、早急な対策が必要です
- 後継者の動向
- 非同族による承継(内部昇格、その他)が半数を超えており、後継者が多様化しています
- その他に分類される、M&Aや外部招聘といった承継方法も検討の余地が十分にあります
- 廃業
- 90年代中以降、廃業率は増加傾向にあります
事業承継プロセス
事業承継は、特に経営者と株主が同一の場合が多い中小企業において、一度は必ず検討しなければならない課題であり、また、そのプロセスは複雑で長期にわたるため、十分に事前準備を行うことが必要となります。事前準備が不十分な場合、親族間で不毛な後継者争いが発生する、経営能力の無い者が後継者になり業績が低迷する、株式買取や相続税及び贈与税の納付で資金が過大に流出する等の問題が発生する可能性があります。これらの問題が深刻であれば、意図せず廃業せざるを得ない状況に追い込まれるかもしれません。
事業承継は、主に経営権の引継と財産権の引継の2つの観点から進めていくことになります。経営権の引継はオーナー経営者としての地位を引き継ぐことであり、また、財産権の引継は事業を運営するのに必要な資産及び負債を引き継ぐことです。
経営権の承継は、後継者が代表取締役の役職に就任するのみならず、重要な経営意思決定について、株主総会で他の株主から否認されることがないように、株式全体の三分の二以上を保有することが重要です。また、経営ノウハウや経営意欲、従業員からの信頼等の目に見えない経営者としての資質を引き継ぐことも含まれます。
財産権の承継の対象となる会社の土地建物、機械装置や現金預金等は、会社の所有財産であり、経営者個人の所有財産ではありません。会社の所有者は株主であるため、これらの財産を引き継ぐには、後継者が新たに株主となる必要があります。
したがって、経営権の承継にしても財産権の承継にしても、会社の株式をどのように引き継ぐかが重要なポイントとなります。会社の財政状態が良く、株式価値が高いと、相続、贈与、買取といった取得手段に関わらず、高額の資金が必要になります。
具体的な承継方法として、親族への承継や従業員への承継、あるいは第三者への株式譲渡などの様々な方法がありますが、経営権と財産権を適切に承継できる方法を選択しなければなりません。財産や損益の状況、あるいは余裕資金の状況の如何によっては、その選択範囲が限定されますが、最終的に後継者と承継方法を決定するのは経営者様です。
承継方法の選択を適切に行うには、株式価値の評価や発生する税金の試算を適切に行い、事業承継に必要な資金を事前に把握する必要がありますが、これには会計や税務に関する専門的知識が求められます。また、節税のためには長期的視点から対策を検討し、実行していくことが求められます。事業承継を円滑に行うためには、事業承継を考え始めたタイミングで、外部専門家のサポートを受けることが望ましいと思います。
私たちは、経営者様が決定された承継方法の実現に向けて、冒頭のサービスフローに記載の通り、株式価値算定、節税対策の提案、具体的な事業承継方法の提案、事業承継計画の策定、後継者育成等の一連の業務を包括的に提供し、円滑な事業承継をサポートします。